始めに書いておきますが、タイトルに真っ先に書いた通り、ほんとにほんとに初心者レベルの知識しかありません。そしてこのシリーズはとってもコアなファンがたくさんいるので迂闊なことは書けないのも知ってます。学生時代にもスター・ウォーズ研究会とかあったし、アメリカでもマニアの人がたくさんいるし。なので細かいドラマのキャラとか世界観とかは語りませんし、語れませんので突っ込まないでね。(ほとんどグローグーと時代劇のことしか書いてないよ)
まじで私がどれくらいのレベルかというと――、アメドラファンとしては、一昔前のドラマを見るとたまに台詞とかでフォースがどうとかネタにされてることもあるので、聞けば「ああスター・ウォーズネタだな」くらいはわかります。
全く関係ないドラマでネタにされてた台詞。
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子供の頃によくテレビでやってたのを見たし、ライトセーバーで戦うとか、宇宙船が出てくるとか、レイア姫とか、業務用掃除機みたいなロボット(なんて説明…)と、異星人とか雪男やガマガエルみたいなやつとか覚えてます。フォースの暗黒面がどうのって言ってたよーなとか。黒いマスクのダース・ベイダーが父親なんだよねとか脈絡もなくネタバレだけ記憶してたり。←これもアメドラのネタでよく出てきた。
これが覚えてる全て! おい。だってだいぶ忘れてるし。
むしろこのレベルの人でも楽しめたから、興味あるけどついていけるかなって迷ってる人も安心して見てほしい。
まあ他にもウォーズ(Wars)なので戦争ドラマで軍隊みたいの出てくるとか、歴史年表があったり、いろんな星とか異星人の外伝があったり、数年前にアジア系女優さんが炎上してたよとかの知識もあるけども。最近もメイン役者の降板ニュースとかあったね。
けど大人になってスケール大きな世界観の話だって悟ったら――ハードル高くてますます避けるじゃん。こらこら。それじゃなくても昨今は、アメコミヒーローとそれぞれの設定を追うのも大変なのに。ポケモン800種と英語名もまだ覚え切れてないし。※今ぐぐったらポケモン更に数増えてた…。
と、書けば書くほどひどいですが、そもそもこんなレベルの私が何故見たかっていうと、アメリカの友達が「絶対好きになるやつ」って教えてくれたから。
けど最初は「ディズニー?」って聞いただけで興味なしって感じだった。一応、好きなアメリカ俳優が過去に『ターザン』の声とかやったりしてるけど、なんかキラキラお姫様ワールド的なイメージがあるじゃん。←言いたい放題書いてますが、クライムドラマが好きなので…。今は改心したのですみません…。クライムドラマでお世話になってる、20世紀スタジオとがも傘下なのは知ってます…。
しかしそんな私に友達がすかさず見せてくれたのが、ベビーヨーダ改めグローグーよ!!!じいちゃん(?)の方はうっすら記憶にあったけど、なにこのかわいいコって即座に見る気になったし。
さすが友達。ほとんどポケモン名も知らないレベルだったのに、一昨年実写版ピカチュウとプリンちゃんに心奪われ、映画見てDVDもくり返し見てて、親戚(小学生)にお古のポケモン図鑑もらうまでになった私の好みをよくわかってます。系統同じだよね。
そしてしみじみ思うのは、アメリカのかわいいのレベルも年々上がってきてるよね。昔はアメリカのキャラって目が笑ってないし変なとこ妙にリアルでコワイよ!ってのばかりでしたけど、なんか日本的になってきた。嬉しい。
かくしてコロナ中だというのに友達と見て、自分でも課金して追いついて、最後の頃は配信を心待ちにして、今もグローグーのシーンばかり追っているわけですが、やっぱり見てみると、よくできた世界観だなとか思っていろいろ知りたくなる→他も見たくなるので、さすが世界的に有名な作品だけあるねって感じです。
今更敷居が高すぎるし、SFとかバトルとか興味ないしーみたいな、熱心なファンの人たちの対極にいそうな女性視聴者を増やすためにグローグーを投入して当てるとは。まあ製作側はここまで当たると思ってなかったらしいって話もありましたが。
今はシリーズ2が終わったとこで全部一度に見られるけど、16話しかないのでサクサク行けるからぜひ見てね!私は英語で見てますが、日本のディズニープラスは1ヶ月お試しできるってよ。ダダで見られるからさ!こら。加入しても月770円。毎日グローグー見放題!
※ここから下は、全部見た前提で書いてるのでネタバレしてます。
このドラマのよくできてるとこ
新たなファンを取り込むためにグローグーを投入した(であろう)って書きましたが、それ以外もなるほどと思ったところがあります。
まずは私はほぼ元ネタ知らない(というか私が唯一知ってた部分は全然出てこないじゃん)ので、迷子のグローグーとマンドーの親探しドラマとしてみてたわけですが。その程度の知識でも充分楽しめて感動できるとこ。元々の世界観や設定を知らなくても、見えてるとこだけで大体の筋は理解できるし。泣かせるシーンは泣けるし。
両親殺されてどこかの種族に拾われて育てられたってターザンみたいなヘビーな過去とかさ、頑なにヘルメット取らない主人公にロボットが自分は生きてないから顔見せても平気みたいなこと言って治療してくれたり、みんな助けて自爆しちゃうとことかさ。
感動だなあと思ったら後々に、拾ってくれたのただの狂信カルト教団なのかよとか。顔隠してたのはカルトの教えって変な洗脳されてたってこと?意外とディープな世界ね。最後顔見せてたけどグローグーのおかげで洗脳解けたんでしょうか?私と同じくグローグー教に入信したかも。
S01E08
– No living thing has seen me without my helmet since I swore the Creed.
– I am not a living thing.
S02E03
Children of the Watch are a cult of religious zealots that broke away from Mandalorian society.
Their goal was to re-establish the ancient way.
キャラ名に団体名に種族に惑星名にと何かと固有名詞が多いのは英語で見てたこともありきつかったですが、一方でキャラクターがわかりやすいとこはよかった点。旅しながら賞金稼ぎしてるので、人間、ロボット、異星人と、毎回いろいろなヤツに会いますが、それぞれのビジュアルがはっきりしてるので、名前覚えきれなくても見分けがつきやすいのは初心者に優しいです。
大体キャラが多いドラマで話の筋がわからなくなるのって、誰が誰とか見分けがつかなくなるからなので、明らかに見た目が違うと何の人かわかりやすいと。私は豚の人とか仮面ライダーとか人面魚とかイカ男とか勝手に呼んでた。←名前覚えろ。
固有名詞の話ついでに脱線しとくと、登場人物たちが何度か「Dank farrik」って毒づいてるシーンがあって(日本語だとどう訳してるか分かりませんがニュアンス的には「クソ」とか「なんだよ」みたいな感じでキレ気味に使ってる)、どういう意味?ってアメリカ人に聞いたところ秒速で「知らん」て言われてしまい、英語じゃないのかよーってぐぐりました…。
おそらく「f*ck」「sh*t」みたいな汚い言葉や、「OMG」みたいな特定宗教文化に偏るような感嘆表現を避けるため、このシリーズでは架空の罵倒・感情表現を作っててそれのひとつらしい。他にもいろいろ独自の造語があるらしい。コアなファンは知ってるって?
なんとかトルーパーの白いのと黒いのは敵同士かと思ったら、白は中に人が入ってて黒がロボットらしかったけど(?)、これも実際はもっと種類がいるそうな?。こういう似たようなのもいろいろ出てくると混乱するからわかりやすくてよかったね。白いのやたら雑魚に見えたけどあれもほんとは強いらしい?
ライトセーバーってすごい強い人しか持てないやつかと思ったらおっさん(ギデオンさんを勝手にそう呼んでます)意外とショボいじゃんか、とか、ツッコミどころもあったり。
そもそもおっさんが持ってたのは、ダークセイバーって言ってた。ライトセーバーとダークセイバーって名前と色以外で何が違うのだ???、もしやパチモノ…とか見ながら謎が深まってたり。だから弱かったのでは…。最初はこの人すごい大ボスなのかと思ってたら、シーズン1、2共にやられてるし。バイキンマンみたいに飛ばされてたし…。次シーズンで普通に復活してるとこもバイキンマンぽい。
ファンが感動したらしい最後のあのシーンも、「よく知らん実父が息子迎えに来た」くらいの感覚でしたが←こらこらこら、それでも育ての親と息子の別れの部分で感動できたしさ。連れてくなよーって感じだけど。掃除機くんとグローグーは最後会話してたし仲良しだったぽいね。←名前覚えろ。
主人公マンドーが天然ボケ入って程々に無知なのも、初心者を引き込むためによくできてます。過去作品は全部見てるようなコアなファンの方は、「ジェダイ?」「フォース?」って言ってる彼以上にいろいろ知ってるはずですが、その知識レベルでドラマを作ってしまうとマニア向けになってしまうので、私みたいな初心者が話についていけない。
なので主人公を世間知らずのキャラにすることで、説明を兼ねつつ初心者も一緒に覚えて行ける、と。たぶんね。
例えばダークセイバーだかライトセーバーだかも何色かあるのは知ってたけど、みんな好きな色を勝手に持ってんだと思ってたよ。持つのに資格がいるとか、負けると譲るシステムとか知らなかったし。※なんかこの辺もいろいろ設定あるらしい?
同じく私も初心者って言ってた友達は緑の見てすぐに「ルーク」って言ってて、お前詳しいじゃんか、みたいになってたので、やっぱりそれなりの基礎知識はあったっぽい。
一方で、初心者や新規ファンにもとっつきやすい=ディープな設定でない=浅い話になりがちだけど、元々の広い世界観のおかげでコアなファンの人にも、キャラの言動から裏設定とか深読みできて楽しいみたいな?
かわいすぎるグローグー(Grogu)
かわいすぎるから見る気になって、見ながらもかわいいかわいい言ってるいつも通りのパターンなわけですが、特にかわいいポイント。
まずは表情が豊かなこと。喜んでたりしょげたり、それに合わせて耳が立ったり寝たり。ピカチュウも感情表現に耳動かしてたけどこちらも負けてない。そんな小動物的なとこがかわいい。目を閉じるとカエル顔になってるけど、そこもかわいい。
「うー」とか「あー」とか「うい?」とか喃語喋ってたり、「ぶひー」みたいに鳴いてたり、鳴き声出したり、宇宙語みたいな謎の音出してたり、ちゃんと喋ってない割には表現パターン多いですが、これもしかしたら彼の種族の言語だったりするのかな。たまになんか訴えてたし。褒められると嬉しそうだから人間語(英語)も簡単なのは理解してるみたいだし、言語感覚はあるっぽい。けど言うこと聞かないから頑固って言われちゃってんだね。「ぶー」って言ってるのが特にかわいい。
半開きの口とちっちゃい歯。閉じてるとちょっとへの字っぽいけどそこもかわいいし、はっとした時とか割と口をぽかんと開けがちなとこも抜けててかわいい。そして見えるちっちゃい歯もかわいいけど、噛まれたら痛いんだよね。
基本肉食なのはたくましくてかわいい。カエル丸呑みしてたり、卵もこっそり盗み食いしたり。さすがにカエルママの卵は炎上して公式も無精卵とか弁解してたけども、卵の有無より誰かの大事なものは盗んじゃダメなんだよと、本人も最初から人目を忍んでるから善悪分かって(けど食欲に勝てずに)食べちゃってるのが罪深い。ちなみに初めて卵を見た時からロックオンしててカエルママの後ろをぴょこぴょこ追いかけてます。あの時から食う気だったと思うとコワイ…。
いろいろ食べてたけど、骨スープ啜ってたり、ビール飲んでるおっさんみたいにプハーって声出してスープ飲んでる姿もかわいかった。中身はやっぱり50歳?ひゃー。
甘いものも好きみたいで隣の席の子のクッキーも盗んで食べてたけど、カエル丸呑みの時と比べてちょっとずつ齧ってるのを見ると、意外と普通の食べ物が消化しにくいとかなのかも。乗り物酔いで吐いてたし。
お願いする時は上目遣い。こんなのもうメロメロです。死語です。ちびっこだから自然と上目遣いになるのももちろんだけど、クッキー欲しい時とか上目遣いにおねだりしててかわいい。あの男の子はちょうだいって手まで出されても見ないふりしてたけど、マンドーは拒絶できないっぽいね。あんな顔で見られたら何でも言うこと聞きたくなるよね。
名前に反応するとこ。拾い食い&盗み食いしてる割に、「グローグー(Groru)」って名前を呼ばれたらその都度、相手を見て返事してるとこはお行儀いい。お利口さんだよね。あんな嬉しそうに返事してるシーンを見たら、そりゃあ何度も名前呼んでみたくなっちゃうよね。そしてあんな顔見たら「ベビーヨーダ」なんて呼んだら失礼なので、私はグローグーとちゃんと呼びますよ。グローグーこっち向いてー。あほです。
けどさ、マンドーは相変わらず「kid」って呼びかけてるし、周りは(最後の緑のお兄さんも)「little one」って声かけてるんですけど。日頃から名前呼ぶと無駄にフォース使っちゃうから駄目とか、なんか理由あるんでしょうか?ドラマ内では説明なかったよね。ちゃんと名前で呼んであげてよー。
けど主人公も名前判明してても、マンドー(Mando)って呼ばれてたから、そういうものなのか…。マンダロリアンって他にもいるらしいから、マンドーさんもたくさんいるのでは…。
かくしてグローグーが可愛すぎて、最初の画像の通り、アマゾンの履歴が大変なことに。グッズ商法にも見事にはまってます。うっかり検索したら違う世界が開けててさ、等身大からミニチュアのぬいぐるみとか喋るやつとかフィギュアとかあって、みんなのレビューとか公開してる画像見てるだけで数時間よ。
マンダロリアンの天然ボケと滑ってるギャグセンス?
主人公マンドーも初めは気難しくて怒りっぽかったのに、グローグーのおかげか段々丸くなって天然ボケが目立つキャラになってきて、セットで目が離せなくなってきました。特に「赤ちゃんグローグーに振り回されるマンドーさん」と思いきや、マンドーのボケぶりにグローグーが巻き込まれてるのもハマってしまったポイントです。
明らかにスープの具(?)に襲われてるグローグーに「Don’t play with your food.(食べ物で遊ぶな)」って諭してて、グローグーは納得いかない感じで首傾げてたり。
決死で卵運んでるカエルママに笑えないギャグ言って抗議されてたり。カエルの赤ちゃん(オタマジャクシ)との別れ惜しんでるグローグー抱えながら「I have enough pets.」ってぼそっと言ってたり。
これはその前に兄の復讐で「I’m gonna kill your pet.(お前のペット殺してやる)」ってイカ男に言われてた辺りからの流れだね。それ以外でも何度かグローグーをペットかって聞かれてたけど、この世界のペットと異星種族の境について考えてしまった。
異星語(?)他の種の言語は苦手のようで、発音からかわれてキレてたり、通じなくてカエルママにフリーズされて溜息ついてたりしてたとこは親近感わいてみたり。
グローグーを連れてって石の上に座らせた時にも、なんか見えるか聞いた後に、「Maybe there’s some kind of control or something.(おそらく制御(装置)か何かがあるだろう)」って石の周りチェックしてるシーンとか、何探してんだよって天然すぎてじわじわ笑えてきます。非科学的なことは信じない人っぽいね。
マンドーの孤高の人ゆえの世間を知らない無知さみたいなのは、上にも書いたように初心者にもわかりやすい展開上の設定もあるでしょうが、真面目にずれたこと言ってたりひたすらマイペースなところがだんだん好きになってしまった。「He is my only priority.」でいつもグローグー最優先なところも素敵です。
グローグーのことを「He’s stubborn.(頑固)」って言ってたけど、実際は彼も相当に頑固だし、似たもの親子。と思ったらカルト信者とか。笑…っていいのか。
最後のお迎えでも、全然グローグー語わかってないのに、「He doesn’t want to go with you.(彼はあんたと行きたがってない=自分とずっと一緒にいたがってる)」って即答して「He wants your permission.(君の許可を求めてるんだよ)」って突っ込まれてるし。
あなた散々ジェダイさん探してグローグー預ける気だったじゃないですか。それがいざ来たら拒否かい――って、こちらも画面に突っ込むし。自分の本音が出ちゃってるところはグローグー大事にしてるからゆえだけど、緊張感あふれるクライマックスでもボケてるよと。
しかしこれ愛情あふれる切ないエピソードではありますが、リアルで見ると、自分が息子に医者になってほしいのに「この子は医者になりたがってる」って医学部強要しちゃうみたいな、自分の意思を息子に押し付けるお受験パパにもなってしまうので注意です……って私は何を心配してるのか。まあグローグー頑固だから好きなことしかしないって。
正直、グローグー(と治療してくれたロボット)がいなかったらシーズン1でとっくにやられてそうなとこもあり、こういう天然ぶりが50歳のグローグーからすると、残していくのが心配なところなんではと。
そしてシーズン2はきれいに終わってましたけど、あのまま離れ離れは悲しい。
グローグーのじいちゃん(と勝手に認定してる)ヨーダさん900歳で亡くなったそうだけど、人間の方はリアル時間で年取ってるみたいだし、今別れなくてもいいんでは、とか。マンドーの寿命まであと50年くらい一緒にいて、それから修行にすればいいじゃん。それでもグローグー100歳くらいじゃん。←ジェダイが減ってる言ってたから、教える人の寿命が来ちゃうのかな。
時代劇の影響
今回の『マンダロリアン』は西部劇ベースだそうで知り合いも『Deadwood(デッドウッド )』っぽいとこあったって言ってましたが、元の映画の時点から西部劇だけでなく、侍映画なんかの影響も受けてるそうで。言われてみたらチャンバラかーみたいな。『七人の侍』みたいなシーンもあったね。
実際、英語圏の映画・ドラマ好きな人と話すと、日本の古典のサムライ映画に詳しい人多いです。日本人の方が昔の作品は見てないと思う。その『七人の侍(Seven Samurai)』の話されて、『忠臣蔵(Forty-seven ronin)』と勘違いしてて、そっちじゃなくてって相手に訂正されたこととかあるぞ…。
てか日本のテレビ見て育った日本人だとテレビで昔年末は毎年やってた『忠臣蔵』はすぐ出てきても、大昔の映画なんてすぐ出てこないしー、みたいな。有名なサムライ物語も、英語圏だと黒澤明とかの古典ですが、日本人の私的には『水戸黄門』と松平健じゃん。けどそっちは海外の人知らないし―、みたいな。
まあそんなわけで、たまに日本の映画についても己の知識不足を反省することもありますが、皆さんも古典は押さえておいた方がいいですよ、と。英語圏だと古いのは大体日本語に英語字幕がついてるパターンのようで、映画で日本語を覚えてる人もいたりします。
アメリカで英語字幕ついてるサムライ映画見てたら、やたらすらすら聞き取れて英語力上がった気になったけど、そもそも日本語喋ってた……、みたいな私のボケ話はどうでもいいってね。英語吹き替え版だと侍の英語が上手くて不思議な感じになります。
なんて脱線してますが。このドラマの場合は『子連れ狼(Lone Wolf and Cub)』も挙げられてますのでその話を。乳母車に乗せた幼児連れて戦うイメージはそこから来てるって英語圏でも散々書かれてますが、細かいとこもよく知ってるなーって感じ。
『子連れ狼』は英語圏では原作漫画と映画版の方が有名で、結構たくさんの映画関係者が影響受けたりしてるそうですが、日本人の私的には、何度目かの再放送で見たテレビ版(萬屋錦之介版)の方が浮かびます。息子・大五郎が「ちゃん」って父を呼んでるやつよ。なんか記憶にイクラちゃん混じってるけど。
これは妻を殺され策略で職を失った過去を持つ主人公が敵対する一族への復讐を誓いつつ、依頼を受けて人を斬る話で、テレビ版だと毎回、別の依頼かあった気がします。それと映画や原作とどこまで同じかはわかりませんが、そんなテレビ版のうっすらとした記憶だけでも、あのシーンかなって思ったところがありました。
- Wherever I go, he goes.
日本版でどう訳されてるのかわかりませんが、「俺の行くとこどこへでも彼も行く」ってのが直訳で、シーズン2のコピーみたいになってて、マンドーが何度か言ってる台詞です。全く同じじゃないんだけど、『子連れ狼』テレビ版ではこれと似たような台詞が出てきます。敵が待ち受ける場所へ襲撃へ行こうとしてる主人公に、女性がこんな小さな子を連れて行くのは止めて、私が預かるからって言うけど、「ワシは子連れ狼だ。ワシはいつでもこの子を連れて行く」って感じで断ってた。
- グローグーのボールというかレバーの玉。
グローグーがずっとこれを欲しがって弄ってたのは子供ならではのよくわからないものに執着するってやつではありますが。元のスター・ウォーズシリーズで意味あるモチーフでないのなら、これも『子連れ狼』の手毬から来てるのではと。『子連れ狼』の手毬は、主人公が妻の復讐誓った際に、赤ちゃんの大五郎の前に手毬と刀を置いて、手毬(おもちゃ)選ぶならこの子に復讐は無理だから死んだ母の元へ送る(殺す)と決めていたところ、息子は刀を選んだので連れてくことにした――って物騒すぎるけど象徴的なモチーフです。大五郎が手毬抱えてるシーンは球体の大きさは違うけどなんとなく似てる気が。
- その他の細かいシーン。
グローグーがさらわれて首元に刃物突きつけられてるシーン、ベビーカーの中でじっと戦い見てて、やばくなったら頭引っ込めたりするシーンとかは似たカットが『子連れ狼』でも出てきます。よくあると言えばよくあるけどさ。『子連れ狼』では息子はもっと父を助けてたし、父も息子を利用して敵を呼び出したりしてたので、危険な場所へは連れてかないマンドーさんのが過保護だよ。
まあそんな風に丸々同じじゃなくて上手いことディテールを参考にしてる感じが、本当によく知ってるよねと感心してしまう。しかし影響受けすぎてグローグーの名前が大五郎にならなくてよかったとしみじみ思うのであった。ちなみに大五郎はカエルも食べません。当り前じゃ。
私の記憶自体が大昔過ぎてこんな程度しか出てきませんが、見返したらきっともっとたくさん似てるとこあると思います。なのでこのドラマを見た後に『子連れ狼』を見てみるともっと楽しめると思うので、ファンの人はぜひ映画や原作と合わせてテレビ版も見てみてください。私はお勉強のために改めてスター・ウォーズの映画1作目から見てきます。ってそこからかよってそこからです。