Resistance(Rebellion: Series 2 リベリオン: シーズン2) [2019 RTÉ]【後編】ネタバレ感想とモデルになった人物話

今回は前回に引き続きアイルランド独立戦争とその中で起きた血の日曜日事件をベースにした、2019年のアイルランドドラマ。2016年にNetflixで『Rebellion(リベリオン)』ってタイトルで配信されていたドラマの続編になりますが、DVDだと『Resistance』ってタイトルで、Netflixだと『Rebellion: Series 2(リベリオン シーズン2)』ってタイトルになってるようです。私はDVDで見ましたが、1と2はそれぞれ独立した話になっているので、今回のドラマをいきなり見ても楽しめます。

今一番のおすすめドラマです! ぜひ見てね!

ただアイルランドがイギリスの支配下にあった時代の話なので、軍とか警察とか両国の組織が色々出てくるし、対立構造も複雑です。なので大体の関係は押さえていた方が話の筋が分かりやすいし、より楽しめると思います。逆にその辺が分からないと、ただ殺し合ってるドラマで終わってしまうかも…。

そこで前編ではネタバレ抜きでざっくりと、ドラマの時代背景である史実や実在の人物、支配側と主人公たちの組織の説明をしました。制服の見分け方も前編に。そして私の好みのドンパチがあるとか、おハイソイギリス紳士役のポール・リッター(Paul Ritter)が小指立ててたとかアホなことも書いてますが、シリアスドラマです。

Resistance(Rebellion: Series 2 リベリオン: シーズン2) [2019 RTÉ]【前編】ネタバレなし・ドラマの概要と感想

組織について改めて書くと、『アイルランド共和国』を宣言し、イギリスからの独立を求めるシン・フェイン党(Sinn Féin)と、彼らの軍事組織アイルランド共和軍(IRA)が主人公側。

彼らと戦う支配側は、英国陸軍(British Army)及び補助部隊(Auxiliary Division; Auxies)、英国秘密情報部(MI6)と英国保安局(MI5)、王立アイルランド警察隊(Royal Irish Constabulary; RIC)とそこに組み込まれてるブラック・アンド・タンズ(The Black and Tans)など。

更に両者のスパイや、反政府側の隠れ支持者などもいて、敵と味方が入り組んでます。

この当時はダブリン城(The Dublin Castle)にイギリスのアイルランド総督府が置かれていて、ドラマの舞台もこの周辺になっています。史実をベースにたくさん登場人物が出てきて、それぞれの人生が描かれる群像劇になっています。

Michael CollinsやGeneral Winterなど実在の人物に関しては前編で紹介しましたが、部分的に実在の人物をモデルにしている登場人物については、どこがどうとか書くことでネタバレしてるので、 このページの一番下の方で 紹介しています。

主な登場人物(半分ネタバレ)

メインだけ箇条書き。私は英語版DVDで見たので人名・固有名詞等は英語に統一。

・Jimmy Mahon。IRAメンバーであり前作からの主人公。
・Minnie Mahon。Jimmyの姪の一人。彼女たちはIRAを庇ったりする。
・Patrick Mahon。Jimmyの兄でMinnieの別の伯父。妻子と別に暮らしてる。対立するRICメンバー。

・Arthur Griffith。実在。シン・フェイン党(Sinn Féin)の共和国政府活動家。
・Éamon de Valera。実在。同じく活動家。この時代は実際もアメリカにいるのでドラマは名前だけの登場。
・Michael Collins。実在。同じく活動家でありIRAの諜報指揮。逃亡生活中。
・Frank Brogan。IRAリーダー。
・Joey Bradley。IRAメンバーでMinnieと相思相愛なこともありJimmyの弟分的存在。
・Maurice Jacobs。共和国政府の弁護士。
・Eithne Drury。IRAの機関紙女性ジャーナリスト。
・Robbie Lennox。Jacobsが連れてきたイギリスのジャーナリスト。

・Harry Butler。銀行家。
・Constance Butler。銀行家の妻で隠れIRA支持者。
・Dr Lawrence Moore。IRAを支持してこっそり診察してる医師。
・Agnes Moore。医師の妻で秘密裁判所の弁護士。Miss Sweeneyの妹。

・General Ormonde Winter。実在。The Castle(ダブリン城)で諜報活動してる。
・Ursula Sweeney。彼の元で暗号解読してる。ひそかに息子Tomásがいる。
・Lily Lawlor。タイピストだけど、雑用もしてる?
・Captain David McLeod。英国陸軍。実動部隊のトップ。
・Albert Finlay。The Black and Tans。Patrickの部下の一人で凶悪なやつ。
・Senator Daniel Shea。アイルランド系アメリカ上院議員。隠れIRA支持者。
・Albert Saunders。会計士。IRAの資金の流れを掴むため銀行の監査に来てる。General Winterの旧友。
・Mark Sturgis。実在。The Castleを管理する英国役人。General Winterを「O」って呼んでる人。

 

脱線しまくりなあらすじとか(完全ネタバレ)

E01
1920年11月、IRAの主人公JimmyとJoeyがRICを殺して逃げるところから物語が始まる。

同じ日、裕福な銀行家の妻Mrs ButlerはひそかにSinn Féin党を支持し自宅を彼らに開放してる。Arthur Griffith、Michael Collinsらが演説し、『アイルランド共和国』を宣言し、イギリスの弾圧に戦うことを誓ってる。女性ジャーナリストEithneや、弁護士でもあるJacobsらもそこにいる。

→史実だと『ソロヘッドベッグの待ち伏せ(The Soloheadbeg Ambush)』と呼ばれるIRAの警察官殺しは1919年1月21日で2人を撃って爆発物を強奪してる。同じ日にSinn Féinがダブリンの『マンション・ハウス(The Mansion House)』という邸宅で『ダイル・エイリアン(Dáil Éireann)』と呼ばれる議会を設立し『アイルランド共和国』を宣言した。この2つがアイルランド独立戦争の幕開けのエピソード。

RTÉ『Resistance E01』
Resistance(Rebellion リベリオン Series 2)

その頃、The CastleのGeneral Winterの元にはアイルランド系アメリカ上院議員(Senator)Daniel Sheaが訪れていたり、暗号の解析をするMiss Sweeneyが上の会合情報を解読して伝えていたり。その情報を元に、彼はCaptain McLeod率いる軍隊を現場へ派遣させてる。

Butler家への軍隊の突入を察知したIRAリーダーBroganの呼びかけにより、会合の場はチャリティクラシックコンサートの場に偽装され、追われている活動家Collinsたちはこっそり逃げ出してる。

同じ頃、警察を撃った際に反対に撃たれたJimmyは、スラムのアパートへ戻って姪のMinnieにDr Mooreを呼んでもらって治療中。医師は彼らのシンパでこっそり診察してくれてる。そこへRICとTansのメンバーが犯人を捜してやってくる。Minnieは伯父のJimmyを匿い、実は同じく彼女の叔父でありJimmyの兄弟でもあるRICのリーダーのPatrickも彼らを庇って捜査を誤魔化して去っていく。

※この辺くらいまでが主要キャラクターの紹介になってる。既にわらわらいる…。

 
Mr Butlerの銀行に弁護士Jacobsが「アイルランド政府の代理」として融資のお願いにやってくる。でもIRAのCollinsは刑務所から逃げて資金凍結されてるとか、彼らが政府と呼ぶものは非合法組織だとか言って断ってる。そこをアメリカにいるÉamon de Valeraが資金を集めたからそれで返済するとか無理強いしたりして。Jacobsは、Mr Butlerとキャバレー歌手の愛人とのデートの場にも乗り込んでプレッシャーかけてる。

The CastleのGeneral Winterは、事務員のMiss Lawlorに会計士Saundersの隠れ家を探すよう依頼しつつ、Miss Sweeneyをプライベートの賭けトランプゲームに誘って断られていたり。彼女がIRAのJimmyとRICのリーダーのPatrickが兄弟であることを掴んで報告していたり。

Miss Sweeneyは感情に乏しいタイプの地味な女性だけど、暗号解読の天才で、一度見たものは忘れない特殊技能があるらしい。なのでIRA側の人々の経歴も全部暗記していて、誰と誰がつながっているとか全部指摘できる。いわゆるGifted系のキャラクターで、General Winterは彼女の才能を買って「My phenom」って呼んだり「She’s a phenomenon.」って言ってる。

事務所へ戻ったジャーナリストEithneと仲間の男性記者が仕事をしていると、Jacobsがエジプト決起で有名なイギリスのジャーナリストLennoxを紹介する。彼の素性を疑う彼女にJacobは彼を味方につけたらメリットがあると促す。

→1916年のアイルランドのイースター蜂起が1919年のエジプト革命の機運を高め、このエジプト革命はアイルランドの共感を生み独立戦争の奮起につながり、更にこれらはインドの独立運動にもつながり――と、イギリスに支配されていた国々の動きはどれもつながってる。エジプトも1922年にエジプト王国となってます。

警官殺して追われてるJimmyはBroganに新しい苗字「Kinsella」の偽パスポートとかを与えられる。公務員のIDなので夜間も出歩けるとか。そして誰が会合の情報を流したか調べないととか言ってる。

Mrs Butlerは夫Mr Butlerに、アメリカ大統領の特使として来たというSenator Sheaを紹介し、彼がJacobともつながっていることを打ち明けたりして、融資のプレッシャーをかけてる。

 
夜にひっそりカトリック教会を訪れるMiss Sweeney。実は彼女には4歳の息子Tomásがいたが、教会で育てられていた。シスターはTomásはアメリカボストンのカトリック教徒夫婦への養子が決まって書類のサインも済ませたという。ショックを受けつつ一目会いたいと懇願するMiss Sweeneyは、寝ている息子に会わせてもらって、見るだけの約束を破って縋って引き離されたり。

→当時のカトリックは家族に厳格だったので私生児を生んだ母親から子供を引き離し、「ちゃんとした」夫婦の元へ養子に出すこともあったそう。ただし海外へ送っていたのはこのドラマより後の時代で史実じゃないらしい。

息子と二度と会えなくなると分かった彼女はその足で疎遠にしていた妹Mrs Mooreに助けを求める。彼女はSinn Féin側の弁護士で、夫は最初にJimmyを助けていた医師のDr Moore。

妹は息子を取り戻せるか聞いてみると上司の助言を求めに行くが、アメリカとアイルランド両方の法律で養子が成立してしまっていると言われて戻ってくる。

そこで夫のDr Mooreが、どうしても取り戻したいならそれが可能な人を知っていると言い、妻が止めるのを遮って、IRAに取り戻してもらう条件を取り付ける。Miss Sweeneyは息子を取り戻すために条件を飲む。

そしてJimmyと会うMiss Sweeney。Jimmyは新しい苗字「Kinsella」を名乗るけど、彼女は彼らの経歴を全部暗記しているので、彼の本当の苗字「Mahon」を指摘してみせる。そしてスパイ情報と引き換えに息子を取り戻す約束をする。指定された図書館で暗号の手紙をやり取りする方法で。


 
E02
図書館を介してスパイ活動を始めるMiss Sweeney。彼女についてJimmyがBroganに新しい情報屋がいると打ち明けると、Broganは正体を知りたがってる。安全のため「彼」のことは言えないと告げるJimmyに、Collinsは素性の知れない相手と取引するのは嫌がると警告してたり。

様々な圧力を経てMr Butlerの銀行は共和国政府へ融資することになる。妻Mrs Butlerは自宅でJacobsとSenator Sheaと乾杯してる。でも彼の銀行へイギリスの会計士Saundersが監査のためにやってくる。反政府組織への不正な資金の流れがないか調べるため。

その頃、Eithneたちの事務所にRICとTansと軍がガサ入れにくる。Jacobsの妻を装ってEithneが最初の会合の場にいたことを覚えていたCaptain McLeodは、彼女と同僚記者を逮捕してタイプライターを押収する。牢獄では凶暴なTansたちに彼女はやられちゃったり、Patrickも正体を隠してるから強く言えなかったり。リーダーとして最初にやってたよーな。

Jimmyは取引のため教会で司祭にMiss Sweeneyの息子の件を相談する。反対するシスターを押し切って養子の話を別の子に変更させる司祭。彼もIRA協力者。

その頃、Mrs ButlerのところにEithneたちが捕まった報告が入り、彼女はSenator Sheaを呼ぶよう伝え、同時にThe Castleに乗り込む。拘束されてる女性ジャーナリストたちの引き渡しを求める彼女に「明日確認する」っていう役人Sturgis。けどSenator Sheaは今すぐって言って、結果解放される。彼はアメリカ上院議員(Senator)なので(最初は)立場が強いのね。EithneはMrs Butlerに引き取られるけども、同僚は、Patrickの部下でTansのFinlayに拷問されて殺されてた。

RTÉ『Resistance E02』
Resistance(Rebellion リベリオン Series 2)

二度目の誘いは断らなかったMiss SweeneyはGeneral Winterたちとカードゲームをしてる。天才ぶりを見せつける彼女にGeneral Winterは嬉しそう。でもその帰り道に教会へ向かった彼女は、Jimmyたちが息子をさらうのを見て取り乱す。

Jimmyは息子のアメリカ行きは阻止してくれたけど、さらってどこかに隠してる。更に情報を要求されて、困った彼女は妹の夫のDr Mooreの元へ行ったり。記憶を頼りにJimmyの元へ突撃して姪Minnieや彼に驚かれて追い出されてたり。

Mr Butlerが会計士Saundersの監査を通すために金を返してくれってJacobsにお願いしてたり。Joeyは計画に失敗して軍に捕まって、情報吐けってCaptain McLeodに拷問されてたり。

※ちょっとぐろくてひーな回です。


 
E03
軍服着て変装して軍の施設に忍び込んでJoeyを取り戻すJimmyたち。服を奪った軍人たちのことは顔を覚えられたって撃って始末してる。

Saundersが取締役を集めた場で、銀行の過剰融資と残高不足や不審な融資者を指摘されるButler夫妻。銀行は閉鎖すべきとか言われてる。非合法なやつらと関わったからと責める夫と、彼らはこの国の真の政府だと庇う妻がケンカになってたり。その後に愛人と現実逃避して寝てるMr Butlerの元に現れたSenator Sheaが穴埋めするために「融資」をしてくれたり。

前回牢獄で死んでた記者の件は、拷問死を偽装するため、彼が抵抗したから軍が撃ったってことにされてた。けど死体に血が流れてなかったから、死んでから撃たれてるってEithneは訴えてる。遺体を一緒に確認してくれたLennoxがCaptain McLeodにキレて、いつでも逮捕できると脅されてる。でもあれは殺人だってひるまない彼の態度に惹かれてEithneは彼といい関係に。

その頃IRAの拠点コーク州の探索を前回命じられたRICらは手分けして探してる。

 
傷ついたJoeyを連れ帰ってDr Mooreを呼ぶJimmy。医師は義姉Miss Sweeneyの息子はどうしたか、会わせてやってと依頼する。最初は拒絶してたJimmyも折れて、彼女を目隠しして車に乗せて、田舎に匿っている息子Tomásに会わせてやる。彼女はTomásと二人きりになった隙に教会の名前を暗記して場所を覚えてる。

Saundersが隠れ家の前で自転車がパンクした若い娘を助けて何者かに射殺される。それで息子に会って夜中に帰宅したMiss Sweeneyの家でCaptain McLeodが待ってる。ドキリとした彼女に、緊急でThe Castleへ来るようにというGeneral Winterの依頼で迎えに来たと連れて行く。

General WinterはSaundersは戦友だったとショックを受けてる。それにお悔やみ言いつつ、彼の指示通りに他のメンバーのために安全な宿泊施設を探してるMiss Sweeney。けど終わってから図書館でまた情報を流してる。息子のために。

 
自宅へ戻って息子Tomásが監禁されてる場所を記憶を元に地図を辿って探し出してるMiss Sweeney。同じ頃、JimmyはCollinsに彼女からの情報を伝えているけれど、Broganを通さない点を不審がられて「Broganは自分の情報ソースを信じてないから」とか答えてる。でもSaundersの居場所情報は正しかったし、これも正しいはずと言う。けどCollinsは「Broganはお前が情報を流してると言ってた」として、その情報が正しいか調べろと無実の証明を求める。

実際その場所をJimmyが訪れると、軍の人らが待ち構えている。突入してたら襲撃されてた。間違えた情報を掴まされたJimmyはMiss Sweeneyの元へ問い詰めに行く。そんなはずはないと言いながら、彼女はハッとする。

General WinterはSaundersが殺されて内部の誰かが情報を漏らしてる可能性を口にしてた。なので彼女を試すために嘘を流させた。もしIRAがそこへ行っていたならば、唯一知ってた彼女が怪しいと気づいたはずだ。でもまた確信できてない。Jimmyが事前に気付いたことで疑いも回避されてる。

彼はお前を信用してるって言っただろって迫るJimmyと、もう戻れないと逃げる気の彼女。Jimmyは息子を盾に、戻ってちゃんとした情報を持って来いと迫る。仕方なく彼女は職場へ戻る。

その頃、General Winterの指示でCaptain McLeodは図書館を捜索して、二人の暗号のやり取りを仲介してた司書を捕まえてる。その前にはMrs Mooreの上司の裁判官もスパイだって撃たれてたり。

RTÉ『Resistance E03』
歌ってるのは『The Parting Glass(直訳,別れの杯)』という曲で、スコットランドの伝統的な曲…らしいけどアイルランドでも同様に歌われてるんだそうな。ここでは戦地へ向かう前の覚悟の曲という感じ。歌ってる役者さんもすごい上手いと思ったらDaoirí Farrellさんてプロの方で、アイルランドの有名なフォーク歌手の方だそう。上手いはずである…。
Resistance(Rebellion リベリオン Series 2)

一方で、コーク州を探索に行ったRICとTansと軍の面々はIRAに襲撃されてPatrickとFinlayを残して全滅してた。死にかけてるFinlayは、IRAに兄弟がいるって正体を明かして助けを求めてくれとPatrickに懇願する。どうしてそれを知ってるか聞くとCaptain McLeodが教えてくれたって。だからこいつは上司Patrickを舐めててずっとニヤニヤしてた。

General Winterの元には、ジャーナリストのLennoxが呼ばれてる。彼は「あいつらを信用させるのにどれだけ努力してるのか知ってるか」とか偉そうに文句言ってる。そしてCaptain McLeodとの茶番は聞いてるよって返されてる。最初に牢獄での記者の拷問死の件で追及してたり脅されてた件のこと。更に「こっちはまだお前の上役なんだから座れ」って命令されて従ってる。

この時点でLennoxはThe Castle側の人間で、立場を隠してEithneたちの元に潜入してると見てる側には明かされる。彼はGeneral Winterの命令でCollinsを追うために潜入してたのが、親友Saundersを殺したヤツを探す依頼も受ける。そして廊下でCaptain McLeodとすれ違って、Davidって名前で呼びかけて軽口叩いてる。Lennoxのが偉いか同期っぽい?

Lennoxが去った後に、Miss SweeneyとMiss Lawlorの二人は、上司General Winterの元へ行くように告げられてる。

※画面上には答えが出てるので犯人探し要素はないものの、いろいろ破綻してきてドキドキの展開になってます。


 
E04
Mrs ButlerとSenator Sheaは会計士Saundersが殺されたことを話してる。あなたの夫が問題を解決したいとJacobsに言ったからだと言われてる。Senator Sheaは政治家だから距離を置いてて知らなかったとか、アメリカに状況を報告したとかとぼけてる。

General Winterに呼び出されてる女性二人。Miss Lawlorが、IRA政党や軍とか反政府勢力に情報を流してないか聞かれて、まさかって否定してる。すると彼は図書館の貸出カードを示して誰の名前かと尋ねる。彼女の名前で作られてた。

そこの図書館は使ってないし自分の名前だけど自分のじゃないって否定するMiss Lawlorに、今度は本を見せて心当たりを尋ねてる。そこには暗号の書かれたメモが挟まれてて、General WinterはMiss Sweeneyの方に解読を依頼してる。呆然としてるMiss Lawlorには、彼女とMr Kinsellaって男がその本を交互に借りてるって問い詰めてる。

そんな男は知らないって言う彼女に、Saundersの居場所を知ってたのは手配したお前だけだ、正直に言わないなら絞首刑にしちゃうぞって脅してたり。反逆罪は死刑だって知ってるかって聞いてたり。画面からはみ出るほどのドアップで、キレたところからの囁きながら脅してるシーンが素敵です!←相変わらず好みがおかしい。

RTÉ『Resistance E04』
Resistance(Rebellion リベリオン Series 2)

当然心当たりのないMiss LawlorはMiss Sweeneyに縋る。彼女はきっと同姓同名だろう、ちゃんと説明してあげるからって答えてる。本のことも「あなたが持ってるの見たことある」って言われて、有名な本だし偶然って顔色変えずに言ってる。会計士の居場所もあなたが訊ねたよねって言う彼女に、Miss Sweeneyは覚えてないって誤魔化して、あなたは全部覚えてるはずって返されてる。そういう能力持ってるから。

Miss LawlorはGeneral Winterに信頼されて出世したかったし、Miss Sweeneyみたいになりたかったとか健気なこと言ってる。だから多分、本と居場所のことを隠したんでしょう。でもちゃんと説明してやるとGeneral Winterの部屋へ行って戻って、彼女と入れ替えになったところで、Miss Sweeneyは荷物を持って仮病を使ってThe Castleを逃げ出してる。

その頃二人きりの面談でGeneral Winterは、Miss Sweeneyが「Miss Lawlorは家族にも内緒で好きな男Mr Kinsellaと本を介して恋の手紙をやり取りしてた」ってのが真相と教えてくれたと切り出してる。そんな男知らないって言う彼女に、まだMiss Sweeneyを信じてる彼は、自分はそんな冷血じゃないから素直に言えば、Mr Kinsellaの素性をチェックして終わりだって言うけど、彼女は否定をくり返す。

そしてMiss Sweeneyが同じ本を持ってたこと、Saundersの居場所を尋ねたことを告白する。そこでようやく彼女の方が怪しいと気付いてオフィスへ行くけれど、既にもぬけの殻。

気まずくなってるGeneral Winterは、Captain McLeodに探させてるからMiss Sweeneyは捕まるだろう、彼女の運命を教訓にしてって誤魔化して、Miss Lawlorに仕事へ戻るよう言ってる。一応謝ってたけど、殺すぞ、ここから出さないように監視してるぞって散々脅したくせに、何気にひどい。笑。まあ彼もMiss Sweeneyを信頼してただけに頭抱えてショック受けてたけど。

Miss SweeneyはそのままJimmyの家へ行くけどMinnieにいないと言われる。The Castleにバレたと告げてその場を去って、今度は妹Mrs Mooreの元へ。裏切りがばれたら絞首刑と理解してる彼女は仕事を放ってそのまま一緒に出る。

 
その頃、前回Saunders殺しの犯人探しを引き受けたLennoxは、彼が隠れ家にしていたアパートを訪れて殺される前に若い娘の自転車を直したと聞かされる。どんな子か聞いていて心当たりに気付く。※Eithneだってことは、事件の時に画面のこっち側には答えは見えてる。

事務所へ戻ってピストルを握りしめて彼女を殺る気。でもいつもの調子のEithneにCollinsのインタビューの話を切り出されて(もう一方の仕事につながる)調子を合わせてる。彼女から居場所情報を教えてもらったり。

 
銀行の監査の後に殺されてるのでMr Butlerも疑われてThe Castleの牢獄に捕まってる。General Winterに融資のクライアントを教えろと言われてるけど守秘義務で拒んでる。お友達の死はお悔やみするけど知らんて言ってる彼に、怒りを堪えつつタバコの灰かけて嫌味に遠回しに脅してるGeneral Winterも素敵。

Mrs Mooreは、夫が一緒に行くというのを振り切ってピストル持って、姉と二人きりで彼女の息子Tomásを奪還に行く。Miss Sweeneyの記憶を頼りに。そして見張りを銃で脅して取り戻す。

 
その頃JimmyはCollinsの命令通りにリストをチェックするために、仕事に戻ってるMiss Lawlorの後をつけて、The Castle側のスパイの居場所を順に掴んでる。そしてCaptain McLeodの家から出てきた自分たちIRAのリーダーのBroganを見る。

その後に彼がJacobsと一緒にいるところで、どうして敵の軍人と会っていたか問い詰めると、彼はお前の兄のPatrickが捕まってる件で交換の交渉をしてたととぼけてる。

Patrickを奪還する気のJimmyをJoeyは裏切者か疑ってる。Captain McLeodは違うって言った(けどBroganがそう言ってたと)。Broganの方だって答えるJimmy。でもCollinsのところに軍が踏み込んできた時は助けてたとJoey。Jimmyはあれは信用させるために仕組んだことで、BroganとCaptain McLeodがつながっていればできると言ってる。当のCollins自身もJimmyを疑ってたし、みんな彼が怪しいって吹き込まれてる。

捕まってるPatrickはFinlayがいよいよ危険なので、ようやくJimmyの兄だって身分を明かして助けを求めるけれど、IRA側はJimmyは裏切り者とBroganに聞いてるからって相手にしない。彼らにも嘘を言ってた。そうしてるうちにFinlayは死んでしまう。

 
表向きは外交だけど、アメリカにいるÉamon de Valeraの用で潜入してるんじゃないかと問われてSenator Sheaが捕まってたり、いつの間にか仲良くなってるMr Butlerの愛人とJacobsのいるところへガサ入れが来て彼は逃げ出して、Collinsの元へ向かったり。どこも情報が漏れてて危険だと告げ、彼らが逃げた後に、Eithneから情報を得たLennoxが銃持って乗り込んでくるけど行き違い。

JimmyはPatrickを奪還に来て、彼を裏切り者と信じ込んでるIRAメンバーを撃って助けてる。Patrickと死んだFinlayの服を交換して、Finlayの顔を撃って、Patrickの死を偽装して、本人にはできるだけ遠くへ逃げて二度と戻るなと言って別れてる。

体形年齢全然違うのにと思ったけど、昔だと誤魔化せるんでしょうか。夫がさらわれて心配してたPatrickの妻の元へ行って、すり替えてるけど夫だと言って葬式しろ、本人は死んではないがどこにいるか分からないって言ってたりする。

 
教会で礼拝した後に、Jimmyがチェックしたリストを元に、IRAメンバーが銃持って集団で出かけていく。1920年11月21日Bloody Sunday・午前の部の史実がベース。イギリス側のスパイの家を襲撃して順に殺して行ってる。Captain McLeodの隠れ家にも。

→史実は前編下の方の『1920年11月21日血の日曜日事件(Bloody Sunday)』参照。

捕まった時に拷問されてたJoeyが「Broganがあんたの元で働いてたか答えろ」って問い詰めてる。答えないなら妻を撃つって言う彼に、Captain McLeodは「ああ働いてた」って答えるけど、Joeyは妻と彼を両方撃ってて容赦ない。Captain McLeodには二発行ってた。ここはしっかり復讐しててスカッとエンド?

IRAメンバーたちは町へ戻って、RICたちの捜索をかわすためにMinnieたちに銃を預けて教会へ隠れたり。JoeyとMinnieは互いに思い合ってる。

 
その頃、妹Mrs Mooreの助けで息子を奪還したMiss Sweeneyは、検問を潜り抜ける。それで妹は、RICは一人で逃げてる女を探してる――Miss Sweeneyが大規模捜索されてると気づく。最初は彼女を港へ送り届けるつもりだったけども、作戦を変えた方がいいと言ってる。

General WinterはIRAの襲撃でCaptain McLeodも死んだことを聞かされてショック受けてたり。襲撃ターゲットのリストの出先はMiss Sweeneyだと認めてショック受けてたり。呼び出されてきたLennoxに一方的に喋って、言うだけいったら「まだそこにいるのか」って嫌味言ってたり相変わらず素敵。

Eithneは新聞記事の写真から何を見つけて、虫眼鏡で見ながらJacobsに呼びかけてる。彼も気づいて驚いて、「彼」にもう一度インタビューすると伝えろと言ってる。

 
その頃、The Castleの牢獄にはBroganが来ている。General WinterにCaptain McLeodが自分と家族の安全の保障してくれたはずって確認してて、彼は死んだって返されてたり。Senator Sheaの管轄で捕まえたという若い男たち3人を前に、彼らの正体を問いかけられてる。上で殺される前のCaptain McLeodが認めてたけど、これでBroganの方がスパイと画面のこっちには確定する。

Broganは彼らの2人はIRAメンバーだと名前や経歴を挙げる。残り1人は知らんて言っていて、捕まってる本人も自分は無実だって訴えてるけど、General Winterは「まあいいや、みんな連れてけ」って、次のシーンでは銃声が。テキトーすぎて素敵。

→このIRAの3人が処刑されるエピソードはBloody Sundayの夕方の部がベース。彼らの名前も史実通りで、1人だけボランティアだったのも同様。時系列は史実と違うけど。

別の牢屋にいるMr Butlerは銃声聞いてびびって「もう全て話した、殺さないで」って言いながら連れて行かれてる。最初は強がってたけどだいぶ弱ってる。でもBroganも彼のことは知らないって言ってる。そんなBroganにGeneral WinterはJimmyと彼の情報屋のMiss Sweeneyを殺せって迫ってる。

※バンバン人が死にまくって、疑心暗鬼も加速してますが、今回はGeneral Winterの脅しの数々が素敵な回でした!私にとっては。


 
E05
教会に隠れてるJoeyの元へBroganがやってくる。Jimmyが裏切者だが、Joeyの好きな彼の姪たちにも危害が及ぶかもしれないから居場所を教えろって恩を売りつつ尋ねてる。

Joeyは前回、Captain McLeodからBroganが彼の元で働いてたって聞いてるから、この言葉は嘘って知ってる。画面のこっちの視聴者も勿論知ってる。ついでに言うと前回最後にBroganはGeneral WinterからJimmyとMiss Sweeney殺しを依頼されてることも知ってる。

 
Mrs Butlerの元へ使者が来てついて行くとJacobsがいて裁判所。Senator Sheaが襲撃されて、逮捕する代わりに(アメリカ議員なので水面下で)出国させられたという。Mr Butlerの関与の書類の話を尋ねられ、何故本人に訊ねないか聞く彼女に、Jacobsは彼がThe Castleに捕まってることを告げる。そして解放されたら夫婦はすぐに国を出なければならないと告げてる。Butler夫妻の豪邸は担保として『アイルランド政府』に引き渡されると。

彼女は今までIRAを支持してきたのにと言うけども、彼らは夫の死を望んでいたが、今までの恩があるからこそ寛大な処分を求めて交渉して国外追放で勘弁してやったと返される。書類にサインして夫のために家も国も全部失ったMrs Butlerは戻ってきた夫をビンタしてる。そして銀行から大金を持ち出して生真面目にほんとのこと言っちゃった副支店長をクビにしてたり、最後に愛人にも手切れ金渡しに行ってるアホな夫と、メイドと共に国を追われると。

夫も無理強いされたり妻にプレッシャーかけられて仕方なく融資してこんなことになったわけで、妻のせいで結果的には暫定政府・IRA側にハメられて家まで奪われちゃった点では引き分けかな。まさに軒先貸して母屋取られてる状態と。

 
EithneがJacobsに指示されたインタビューの件でパブに呼び出したのはLennox。彼に前回の新聞記事の写真を見せて「Robbie Lennoxを殺したの?」って聞いてる。この写真に写ってるRobbie Lennoxと目の前の彼は別人てことらしい。背乗りしてたってことね。いずれにしても彼がスパイなのは画面のこっちは分かってるけど、それが彼女にも分かったと。

ニセLennoxは銃を手に、反対にSaundersの死の場所に彼女いたことを切り出してる。そして銃を手に、両者の情報を引き替えに取引を提案し、彼は二度と戻らず去る、拒むなら殺すって脅してる。彼女は「最後に一杯おごって、二人の取引に乾杯しよう」って言って受け入れて、彼がカウンター行ったところで、周りにいた客がグサグサ刺してる。実はみんなIRAだった。

 
そして警備が厳しい中、人々がプログラムを持ってフットボール(サッカー)のグラウンドへ向かってるシーン。群衆の中、Broganの居場所を聞いてたJimmyは彼に銃を突き付けて正体を問い詰める。新しいKinsellaの身分を作ったり協力してやったろとか弁解されてる。

そんな中で遠くから銃声が轟く。この辺は1920年11月21日Bloody Sunday午後の部のエピソード。軍側の発砲による銃声と逃げ惑う人々の中、逃げようとしたBroganを撃つJimmy。

 
同じ頃、Miss Sweeneyは妹Mrs Mooreの機転で息子Tomásとホテルにこもってる。妹はいろいろ手配してくれて、自分と姉のパスポートを交換してTomásの名前を書いて国を出ればいいって言ってる。そんな簡単にできるのか、昔はそういうものなのかね。

妹の方はどうするのかって聞いてるMiss Sweeneyに、二人が無事に逃げたらRICを呼んで逮捕されるって。姉のふりしてダブリンまで護送されて時間稼ぎしてる間に、二人は遠くへ逃げられるって。危険すぎるって戸惑うMiss Sweeneyに姉の人生のためだからって。そしてパスポート交換してこっそり別れを告げて去った親子を見送って、RICを呼ぶけども。

ホテルのフロントはIRAの手下で電話を盗み聞きしてる。そして彼女が逃げてる姉Miss Sweeneyの名前を口にしたもんだから、本人だと思ってIRAをよこしてる。警察だと思ったら銃向けられて誰って言ってるところでBroganに派遣されたと名乗る彼らに身代わりで撃たれてる彼女。E01の夫との会話で、彼らは女は撃たないからって言ってるのが伏線になってる。登場人物ガンガン減ってる。

 
そしてGeneral Winterが真っ暗なところでタバコモクモクしながら一人で食事してるツッコミどころだらけなシーン。どれだけヘビースモーカーなんだって。Miss Lawlorに話しかけられて、食事が終わるまで待ってって言うけども、彼女は、Miss Sweeneyが見つかったと言う。コーク州のホテルでIRAに撃たれて死んだって。

それを聞いて押し黙って食べかけの皿でタバコ消してるGeneral Winter。「自分らを出し抜ける人がいるなら彼女だと思ったのに、驚いた(彼女なら逃げ切れると思ってた)」ってぽつりと言ってる。

Well, I’m surprised.
I thought if anyone could outsmart the lot of us, it would be her.

自分で殺せって依頼しといてなんだそれ!って感じだけども、Miss Sweeneyの能力を買ってたからショックだと。愛憎入り乱れる感じで前編ページで私が喜んでた小指立ててワイン飲んでるシーンにつながると。

でも彼が能力を買ってたのは間違いではなくて、次のシーンではちゃんと本人は生きて船の中でTomásを寝かしつけてる。

車の検問の件も船の件も、全部妹がやってくれてて彼女はお任せ状態だったので、機転がきいていたのは妹の方な気もするけども。元々親子が船に乗って逃げた後に自分が捕まって時間稼ぎするって言ってたので、遺体を確認されたら別人だって分かるんでしょうが、とりあえずドラマはMiss Sweeneyが無事に息子と逃げきった感じで終わってる。

RTÉ『Resistance E05』
Resistance(Rebellion リベリオン Series 2)

その片方で妹の夫Dr Mooreは泣きそうな顔してJimmyの元へ妻の居場所を聞いてるけど、彼は知らない、何か分かれば教えるって言って出て行ってるシーンがある。夫がIRAに依頼しなければ妻は無事だったのにね。

 
騒ぎの後、奪った元Butler夫妻の豪邸で党のミーティングをする面々。CollinsはJimmyと二人きりの場でフットボール場の遺体の中にBroganがいたと告げる。知ってると言うJimmyに、Broganは英雄として死んだって言う。彼がスパイだったこと、Jimmyが殺したのは知ってるけど、表向きは伏せられて事件に巻き込まれた形で終わったと。

そして平和条約に向けた秘密交渉の新しいメンバーにJimmyが必要だって言ってる。このドラマのCollinsはやたら爽やかで熱血キャラになってるけど、ずっとJimmyを疑ってたくせに切り替え早すぎて信用できない。笑。拍手に迎えられてるCollinsと、見守るJimmyやJacobsたち。その場に居合わせながらなんとなく釈然としてないEithne。

 
画面は14ヶ月後に変わる。

→この間に史実だと1921年12月英愛条約(Anglo-Irish Treaty)が締結して、北アイルランドを残してアイルランド自由国(Irish Free State)が建国される…けど、このドラマだとまだ条約を締結しようとしてる~したところ。

JoeyがMinnieと見解の相違で言い合いになったり、Jimmyは組閣メンバーになってたり。Minnieはアイルランド共和国に誓いを立てて多数の犠牲を出して戦ったのに、イギリス国王に誓いを立てなくちゃならなくなることが許せない。Joeyは彼女に「自由国も共和国もただの言葉だよ」ってどちらも変わらないって諭すけど怒って行ってしまう。

Minnie : You took an oath to the Republic.
Joey : Free State, Republic, it’s just words.

Minnie : So how can you swear an oath to the King of England?
Joey : I’m not gonna be swearing no oath to the King.
Minnie : Your Michael Collins, the rest of them, they will.

 
The CastleではGeneral Winterが城を明け渡してイギリスへ戻るために書類燃やしてる。彼はある意味失脚してるわけで、引継ぎしてる役人Sturgisにイギリスの叙勲者名簿に名前がなくて驚いたとか言われてる。

そして「アイルランド政府の代表が会いに来た」って言われて「アイルランド政府」ってフレーズに矛盾だって突っ込んでいたり、SturgisがCollinsかって聞いたらJimmyだって言われてて、それに失笑してたり。自分が殺そうとしてた相手だから。

JimmyはCollinsのメンバーとして抜擢されてるけど、IRAの中には望んでいた形じゃないと不満が残ってる人たちもいる。そんな中で条約は可決されるものの、溝は埋まらず、賛成派が喜んで祝っている一方で、Minnieや彼女についたJoey、司祭や記者のEithne、そして条約反対派のIRAのメンバーたちが武器を握り、命ある限り共和国のために戦うと誓い、「共和国万歳」って言ってるところで終わり。

If they do come for us, we will defend the Republic with our last drop of blood.
Long live the Republic.

 
史実通りならこの条約締結をめぐる対立による内戦というシーズン3に続きそうな、波乱の予感を残した終わりでした。主人公Jimmyは序盤はRICである兄Patrickと敵味方に別れ、勝ったと思ったら、今度は姪のMinnieたちと対決することになる――かもと。

補足すると、条約締結でアイルランド”自由国”が認められてもイギリス国王を君主とする自治領であり二重権力が残っていて、何かとイギリスにお伺いを立てる必要があった。更にその前の1920年の統治法によって北アイルランドはイギリス統治帰属のまま残されて、北と南が分裂した。

それでもこれが平和と後の独立につながるとするCollinsたちと、そんな彼らをイギリスの犬扱いして不満を持っていた人たちとこの後にも分かれてる。後者が求めていたのは、アイルランド”共和国”で真の独立だったから、妥協が許せなかったと。そもそもIRAは『Irish Republican Army=アイルランド共和(国)軍』だし。

そしてその辺の完全な統一と主権を取り戻そうって理念は、組織が分裂したりいくつもの対立を経て、近年まで続くIRAのその後の活動(テロ)にもつながって行く。

→前編でも書いたけどもう一度。『アイルランド共和(国)軍』としてのIRAは、一般的には1919-1922年までの独立戦争を戦ったOld IRAと、1922-1969年までのIRAを指し、近年のニュースで出てくるテロ組織としてのIRA(暫定派)等はそこから派生しているものの民間武装組織であり別物とされてます。

→近年の北アイルランド紛争まで含めた(テロ組織の方含めた)IRAの歴史は、『Peaky Blinders: Series5(ピーキー・ブラインダーズ: シーズン5)』の四角で囲った脱線コーナーで書いてます。

  
……ということで。実際は独立戦争開始~血の日曜日事件は1919月1月~1920年11月で2年弱ありますが、このドラマ内の時間の流れは20日くらいっぽい。圧縮されてる分だけたくさん人も出てくるし、濃い物語になってます。私もいつも以上に長々と書いてしまった。

実在モデルのいるキャラクター

さてネタバレになるから最後に追加って書いた、実在の人物をモデルにしてたキャラクターの話。

  • General WinterのスパイでありながらIRA側に近づいてバレてグサグサされてたジャーナリストのRobbie Lennoxはフィクションキャラクターですが、実在のGeneral Winterの元にいたスパイ記者 F. Digby Hardyという人をモデルにしているらしい。彼はこの場では死んでないけども。
  • また資金の流れを追うためにイギリスから派遣されて射殺されてた会計士Albert Saundersも、同じ職務を行っていてやはり射殺されたAlan Bellって実在の人物がモデル。
  • Ursula Sweeneyの方は、モデルと思しき女性が二人います。一人目は、Josephine Marchment Brownというコーク州でタイピストをしていたCollinsのスパイ。コードネームは「G」。彼女は何度か結婚をしているけれど、最初の子をIRAに誘拐されたらしい。その話はドラマと同じ。

    もう一人は、The Castleでタイピストとして勤めながら、やはりCollinsのスパイとして「Little Gentleman」「Lt. G」ってコードネームでイギリス側の情報を流していたElizabeth Merninという人。愛称が「Lily」だったそうで、こっちは同僚のLily Lawlorも混じってる。

    彼女は1920年のBloody Sundayの際にスパイの隠れ家をIRA側に流したり、未婚のまま子供を産んだそうで、これらもそのままMiss Sweeneyのエピソードと重なります。ただしアイルランドが独立した後は、アイルランド軍のタイピストとしてずっと働いてたそうで、まあ平和に?長生きしてる。

Liam O’Faolain = Liam Lynch ?
Resistance Rebellion - Liam O’Faolain = Liam Lynch ? Liam Lynch: The Real Chief (Irish Revolutionaries)

  • そしてE05の最後14ヶ月後になって条約反対派として突然出てきて、上の「最後の血の一滴まで(命ある限り)」の他にも「恥をさらして生きるより名誉の死の方がマシだ」とか「彼らにこの代償は払わせよう」とか「敵と交渉するものは今や我々の敵だ」とかカッコいい台詞を吐きまくってたLiam O’Faolain。

    彼は、名前と眼鏡と役割や言動見るとLiam Lynch(リーアム・リンチ; Liam Ó Loingsigh)がモデルと思われます。苗字をあえて変えてフィクションキャラ化してるのは何か意図があるのかな。階段でCollinsを振り切っていたり、最後に墓地でメンバーを仕切って武器を渡して演説してた人よ。

    ドラマだといきなり出てきて何者!?って感じでしたが、実際はIRAメンバーとして独立戦争も戦ってます。そして条約に反対しつつも組織の分裂までは望まなかった彼らの要求をイギリスが拒んだために、彼は司令官として条約に反対するIRAメンバーを率いて内戦に突入します。この後の話の実質主人公みたいな。だからいちいちカッコよかったと。

    どれくらいの主人公度かって言うと、ここから先は次のネタバレになっちゃうけど、彼は最後までアイルランド共和国に忠誠を誓い、決して降伏はしないと誓約します。しかしアイルランド内戦は1923年4月10日の彼の死によって実質的に終わります(彼の後継者は投降を選び1923年5月24日終戦)。

    General Liam Lynch
    We have declared for an Irish Republic and will not live under any other law.

    そこから長い年月が経って、日本の歴史の教科書にも出てくる、北アイルランド和平合意『ベルファスト合意(The Good Friday Agreement)』の調印日1998年4月10日は彼の75回目の命日なのです。

    この日は今でも追悼セレモニーをやってるらしい。日本だとその内戦中に暗殺されたMichael Collinsの方が映画になったりで有名だけど、IRAの理念を継ぐ人たちには最後まで共和国を求めて戦った彼も大きな存在であると。

 
というようにフィクションキャラも部分的に、いろいろなエピソードが混じっているドラマです。アイルランドの歴史に詳しい人は、もっと元ネタが分かって楽しめるかも。

麦の穂をゆらす風 (The Wind That Shakes The Barley)
プレミアム・エディション [DVD]

このドラマと同じようにアイルランド独立戦争を共に戦いながら
その後の条約を巡る思想の違いによって内戦では敵になる兄弟の物語。

そんなわけでこのドラマ、最初にも書いたように今一番のおすすめです!5話しかないのに登場人物たくさんで、史実がある程度分からないと誰が誰だか何をしてるのか不明なのでちょっと頭使うし、シリアスで色々考えさせられるテーマではありますが、(最初と最後以外はほぼフィクションだけど)歴史ドラマとしても、クライムスリラーとしても、人間ドラマとしてもほんとに面白かったです。

前編でも書いたけど、このドラマの前作『Rebellion(リベリオン)』は1916年イースター蜂起の100周年記念で2016年に公開されて、今作は独立戦争の100年後2019年公開なので、次シーズンが来るなら2022年でしょうか。もし次があるなら絶対見ます。Yes, sir!

The Wind That Shakes The Barley 麦の穂をゆらす風 ネタバレ感想とアイルランドの歴史の話